菜花柚仁「自閉スペクトラム」を楽しんで生きる

仕事をしながら心理学科に通っています。 特に子供の心理や発達について研究をしています。 私自身が自閉スペクトラムと診断されていることもあって、そんな一人一人の特徴や能力を生かした過ごし方を発信していけたらと思っています。

生きててよかった

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みなさんこんにちは。

 

菜花柚仁です。

 

突然ですが、最近知り合いの身体をほぐしてあげたことがありまして、その時にその人が言っていたことがあります。

 

「力が抜けてみると、力が入ってたことに気がつくね。」

 

本当にそれなんですよね。

 

身体が楽になったり、心が楽になって初めて、今まで大変だったってことに気がつくんです。

 

身体をほぐすと一言で言いましても、ただ闇雲にマッサージするわけではございません。

 

例えば、ものすごい剣幕の相手が目の前にいて、自分に感情を向けてきていることがわかっている時、自分の身体はどうなっているでしょうか?

 

眉毛がハの字になったり、肩が上がって力が入っていたり、恐怖で手に汗握っているかもしれません。

 

いつもいつも怒られているわけではないにしても、心のありようが身体に現れてしまうんですよね。

 

だいたい人が考えていることなんてわからないものなので、相手は笑っているけどもしかしたら気に食わないことがあるかもしれないな、とか思うと不安になりますし。

 

日頃の人間関係の中で、相手にどう思われているのか気になっている方は、もしかしたら身体に現れているかもしれません。

 

なんでこんな話を始めたかと言いますと、普段お仕事でピアノのレッスンをしていると、子供達と関わることが多い中、心が身体に現れていることが沢山あります。

 

身体をほぐしてあげることもしますが、何より心が安心感に包まれていないと、また身体は固まってしまいます。

 

知り合いの人の身体をほぐしてあげた時、子供達のことを思い出し、そして思ったことがありました。

 

今目の前にいるこの人も、私がレッスンしている子供達も、もしかしたら世の中のどんな人も、どれだけ身体を硬くして、ということは心も硬くして、そしてそれに気が付かずに過ごしているんだろう?

 

心は無意識ということが大半なので、今自分がどう感じているのかとか、本当はどんな感情があるのかとか、自分のことでも分からないことの方が多いのが事実です。

 

それでも、少なくとも、私の周りには身体や心を硬くして、日々頑張っている人達が沢山います。

 

私もそのうちの1人です。

 

最近美容室に行って髪を切ってもらったのですが、肩を揉んでもらった時はじめて凝っていることに気がつきました。

 

私が精神科でトラウマ治療を受けた時、マイナスな感情をしっかりと感じる作業をしました。

 

そして、その時私はカウンセラーさんに

「そもそもマイナスもプラスもあまり感じない方なんです」

と話しました。

 

そしたらカウンセラーさんは

「マイナスな感情を感じたくない場合は、感情の振り幅自体をなくすことが1番の方法なので、その場合プラスな感情も感じにくくなります。」

と言っていました。

 

何か大変なことがあればあるほどなかったことにしたいし、みんなきっとこれだけ大変な思いをしているんだろうと何かしらの理由をつけて自分自身を納得させることだってあります。

 

それがまた無意識の場合もあります。

 

本当は、一回一回の感情を大事に理解して、何が嫌なのか、何に不安なのか、何が怖いのか、ということを知ることが必要です。

 

ただ、マイナスな感情に向き合うためには、そのマイナスを凌駕するほどの愛情に包まれる必要があります。

 

じゃないと耐えられないですもん!

 

私自身、書き切れないほどの辛い出来事で、心も身体もボロボロになりましたが、それ以上の愛情を家族と友達やたくさんお世話になった方々にいただきました。

 

お世話になった先生から

「絶対に死ぬなよ。」

と言われたことがあります。

 

あの頃はその言葉は私の心に何も響きませんでしたが、今なら言葉に愛を感じます。

 

こんなに私のことを心配してくれて、私が自分の力で這い上がることを信じてくれていたということを。

 

だからもし、私の目の前に、マイナスが多過ぎて自分のそのマイナスと向き合うのが辛いという人が現れた時、私のもらってきた愛情をその人にお渡ししたいなって思うんです。

 

1人のちっぽけな人間がたいしたことができるわけではないのですが、その人がもしマイナスに落ちているなら、君ならできると心の中で願いながら、絶対に味方だよって思い続けたいなって思うんです。

 

実際、周りのみんなはそれを言葉で言ってくれたわけではありませんが、マイナスからプラスに戻ってこられた時、その心の声が沢山私に流れ込んできました。

 

そして、生きててよかったって思いました。

 

だから、私も、いただいたたくさんの愛情をこれからの子供達にダダ漏れにしていきたいなって思います。

 

直接言うと、うざったく思われてしまうので、ブログに書かせていただきました。

 

最後までお付き合いくださりありがとうございましたm(_ _)m